エンジニアは英語を学ぶべきか

エンジニアは英語を学ぶべきかなのでしょうか。ある人が情報処理推進機構(IPA)関連の方とミーティングをしていた時に「いまどき、成功を願う優秀なソフトウェアエンジニアであれば米国に行かないとダメでしょう」というような発言を聞いたそうです。大手通信会社の出身で、ソフトウェア関連団体の長などの経歴を持っている方なのですが、正直いって分かっていないなと思ったそうです。

 

実は大多数のエンジニアは英語が苦手なのです。英語圏である米国がソフトウェア産業の主要拠点であることは事実なのですが、人材の層は厚くて、新しいトレンドの多くは米国から発されています。そして、市場としての規模も大きいです。また人材や市場と環境が整っているために、投資家も資金を提供しやすいこともあげられます。ソフトウェア企業の起業には最適の環境だといえます。

 

何人もの優秀な日本人エンジニアと接してきた人の見解によると、コミュニケーション手段としての英語に違和感を持たない人は一握りだったそうです。極めて優秀なエンジニアであっても、英語は苦手という人がほとんどだということなのです。おそらく「英語が苦手」という問題は、理系に進む人に共通の傾向だといえます。理系が多い日本のエンジニアが英語を得意としないのはむしろ自然なことなのです。